月面スポーツ VRハッカソン 開催レポート

月面スポーツ VRハッカソン

グリー株式会社、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)、テックショップジャパン株式会社の3社主催で、VR(バーチャルリアリティー:仮想現実)ハッカソンがTechShop Tokyoにて開催されました。 今はない、今は存在し得ないモノやコトを創造して、バーチャル空間で体感、実現できるVR。 今回は、そんなVRを使ってのハッカソンが行われました。 テーマは、「月面スポーツ」。人類は近い将来、月へ旅行したり滞在したり、生活することもできるようになると言われています。 将来、月で楽しむ、月ならではのスポーツが生まれ、月面で競技大会が開催されることがあるかもしれない。 未来を「今」実現できる「VR」を駆使して、月面ならではのスポーツを開発しよう! 全国から応募のあった総数121名から、選考で選ばれた53名13チームが参加し、2日間でそれぞれのチームの開発力を競いました。  

DAY 1. 5/19


グリー原田による司会で、ハッカソン開始。VR開発に置ける基本的な説明を受ける中、ハッカソンの趣旨について説明が始まりました。

まだ実際にはできないけれど、VRでは実現できる月面でやってみたいスポーツを考える。スポーツといっても球技からカードゲームまで、いろんな捉え方があります。既存スポーツを月面でやるのでも良し、既存ルールを月面バーションに変えてしまうのも良し、全く新しいスポーツを作ってしまうのも良し。

「2040年に人類が月にいく未来」の言葉とともに、どんなスポーツを作るのか、会場の熱も一気にあがりました。また、JAXA宇宙科学研究所の山本幸生さんも登壇。月の環境やデータの内容説明、取り扱いについてお話しいただきました。

2日間の企画に向けても重要な知識となる、月のデータや基礎知識。学んだ後は、実際に開発に入ります。


今回、各々が必要になると思われる各種機材等やUnityの開発環境の準備をした中で、運営側ではDaydream対応端末およびDaydream View、またはスタンドアロンのDaydream端末を用意しました。

アイディア出しから、最終的にプロトタイプ制作、企画プレゼンを行い、最終結果発表を迎える2日間。いよいよハッカソンスタートです!


まずは企画案を練るところから。レゴリス(岩石の表面をおおう軟らかい堆積層のこと、月の砂)に水を注いだら、丸まるのか?ボールがカーブしない場合、直球でくるボールはどれだけのスピードがあるのか?どのチームも月面で起こる様々な現象について、JAXA職員の方々に質問し、開発に向けたヒントを得ていました。 また、今回、超人スポーツ協会様からの協力のもと、体感を引き出す補助資材も用意しました。

というのも、VRはその世界に没入できる分、その世界で起こることと実際に自分の五感で感じることにギャップを感じた瞬間、VR酔いを引き起こしてしまいます。

例えばVR世界ではジャンプしている映像でも、体が実際にはジャンプしていないと乗り物酔いのような症状が出てしまうのです。そこで、体感をあげる資材も開発コンテンツと組み合わせることが重要となります。

ダンベル、ゴム紐、木棒、ぶら下がり健康器まで支給された備品も多種多様。普段は滅多に使わないものから、身近なものまで、使い方や考え方一つで、普段は思いつかないようなVRによる月面スポーツの企画に、どのグループも試行錯誤を繰り返していました。


1日目の最後は、中間プレゼン発表です。各チーム2分で、現在の企画案や実装の進捗状況を発表します。
審査員には、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科准教授/超人スポーツ協会事務局長である南澤 孝太さん、 JAXA宇宙科学研究所の山本幸生さん、そしてグリーXR事業開発部エンジニアの渡邊を迎え、全13チームによる中間発表が始まりました。  

重力をテーマにしたスポーツ案が多々ある中、月面クィディッチ(人気小説「ハリー・ポッター」シリーズに登場する、空飛ぶ箒に乗って行う魔法界のスポーツ)や、月面ゴルフなど、それぞれ違う視点や競技のルールを取り入れ、新たな月面スポーツ案が次々と出てきました!早くVRで体験してみたいと、2日目が楽しみになる発表ばかりでした。

審査員から、実現に向けてのアドバイスや、ときに厳しい指摘も入りながら、最終発表に向けて、各グループ更に課題も見つかった1日目となりました。


DAY 2 . 5/20


いよいよ2日目。プレゼン、体験時間まで残り7時間。最終発表に向けてどのチームも、最後の追い込みです。


今回、審査委員のお一人に、東京理科大学特任副学長、JAXA特別参与であり初の女性日本人宇宙飛行士である向井 千秋さんをお迎えしました。JAXA協力のもと開かれた今回のハッカソン、参加者の皆さんも、さらに熱と本気が伺えました。

また、東洋大学時代には箱根駅伝で四年連続区間賞を獲得し三度の総合優勝に貢献。新・山の神と言われた、柏原 竜二さん、中間発表に引き続き、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科准教授/超人スポーツ協会事務局長である南澤 孝太さんそして、グリー株式会社取締役の藤本を審査員に迎え、遂に、最終プレゼンです!

今回の審査基準は3点。

 ①  提供データや情報に基づき考察し定義した月の環境についての前提条件の妥当性

 ②   スポーツコンテンツとしての面白さや斬新さ

 ③   コンテンツの完成度 です。


プレゼン発表の後は、いよいよVR体験の時間に入ります!


宇宙服を着た状態での月での動きにくさに着目して、地球では出来ない高いジャンプと変わった身体の動きをしてみたり、
月面上を覆う月の砂、「レゴリス」を背中に背負ったリュックに収拾、放出したり, 月面上で流鏑馬(やぶさめ)をやってみたり、



ぶら下がり健康器やゴムを使ってリアルに月面の重力を体感できる器具を作ってしまったチームも、、、!

どれもユニークかつ、月の特徴をそれぞれ生かした新しい月面スポーツの企画案でした。



そして、いよいよ結果発表!

まずはグリー賞を手にしたのは、月面けん玉 by 月面けん玉んさん!

月面の重力を使って、地球では出来ない難技に挑戦する月面けん玉。地球では難しいことも、月でなら出来る楽しさ、そしてけん玉の動きからも重力を感じられるだけでなく、けん玉という着眼点も含め、審査員からも高い評価を受けていました。

おめでとうございます!



次は、テックショップジャパン賞。手にしたのは、月流鏑馬 by Challengers-G! 月面と馬と弓矢を掛け合わせたアイディアで見事賞に輝いた大学生チーム。実際に備品を使って本当の弓を引く動作ができたのも、体感値が一気に上がり非常に面白い作品でした。

おめでとうございます!



続いて、JAXA賞は、Yarinage MOON by Yspace

火星移住計画を考える「HP Mars Home Planet」の日本大会で優秀賞を取ったチームでの今回の参加。初めてのVR実装に苦戦しながらも、クレーター内の大気の温度差に着目した槍投げゲーム。圧倒的な月や宇宙への知見で、向井千秋さんも納得のJAXA賞でした。おめでとうございます!



審査員特別賞は、EVA-R by ムーンダイビング バンパーボールを使って、月面上にあるループを体を使いながら通り抜けていくスポーツ。画面内の宇宙空間含め、圧倒的な没入感と楽しさで見事、審査員特別賞に輝きました。 おめでとうございます!



そして今回、向井さんのご意向で、急遽もう一つ賞が増えました。

それも、宇宙医学賞!輝いたのは、目指せ!!月面山の神(仮) by クラッピー病! あのぶら下がり健康器を使って重力を体現したチームです。スポーツ種目は、駅伝。実際に、重力が地球の1/6の環境下を活かしたリハビリや医学療法が進んでいる中、2度目の宇宙飛行で、医師としての経験を生かした数々の実験を行った向井千秋さんからの高い評価で、急遽宇宙医学賞を作り、見事賞に輝きました。おめでとうございます!



そして、映えある最優秀賞はLUNATHLETICS by Kotton club!

月に行ったら、ダンクしてみたい!という最初の発想から始まったこのチーム。バスケットボールとアメリカンフットボールを織り交ぜながら全く新しい月面スポーツを生み出しました。月の重力と、飛ぶ方向を活かして、ボールの投げ方によって進む方向が変わり、ゴールにボールをダンクする形で空中から投げ入れるスポーツ。審査員含め、体験した誰もがやり込んでしまう楽しさと完成度で、最優秀賞に輝きました。
おめでとうございます!


結果

グリー賞:月面けん玉 by 月面けん玉ん

テックショップジャパン賞:月流鏑馬 by Challengers-G

JAXA賞:Yarinage MOON by Yspace

審査員特別賞:EVA-R by ムーンダイビング

宇宙医学賞:目指せ!!月面山の神(仮) by クラッピー病

最優秀賞:LUNATHLETICS by Kotton club!

 

受賞チームの皆さん、おめでとうございます!

結果発表も終え、ハッカソンの全てのスケージュールが終わった後は、お待ちかねのパーティー!もうやんカレー様のご協力のもと、全員でお腹いっぱいカレーをたいらげました。2日間、食事や睡眠の時間も惜しんで開発に励んだ皆さん、美味しいカレーと共に、グループを越えた交流の機会にもなり、とても貴重な時間でした。

皆さん2日間、本当にお疲れ様でした!


協力

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社

Google

レノボ・ジャパン株式会社

森ビル株式会社

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社

株式会社コンプ

もうやんカレー

株式会社ビー・シー・シー/宇宙の店

一般社団法人超人スポーツ協会

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科

 

 

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